G-24167L9KC1 転職活動の解体新書|キャリアアドバイザーやまとのサイト

転職活動の解体新書

やまと
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  ~よくわからない転職活動を『丸裸』にする~

この書は会社員として企業に勤めるなかで、自分にとっての“適職”を探したいあなたにぜひ読んでほしいと思っています。ぜひこの内容を参考に、あなたのキャリアの選択肢を広げ、より生き生きと健康的に生き、家族や友人とともに豊かな生活を送っていただければと思います。

序章 転職活動に失敗しない方法

1節 転職の『成功』とは? 『失敗』とは?

転職の成功は、入りたい会社のやりたい仕事から内定を取り、入社してイキイキと働き続けること。入社した企業で活躍すること。

失敗とは入社したものの、働いてみて仕事内容や働く環境などについて。こんなはずじゃなかったと後悔してまた転職を考えてしまうこと。

ということは、内定をもらっても入社するかどうかをしっかりと見極め、間違いない、希望が叶うと確信できない限りは入社を意思決定せず辞退して他の求人を探し続ければいいわけです。リスクはゼロで、自身の市場価値を確認することができます。

転職するかどうかは慎重に判断して、転職活動はしっかりと継続していく。転職にはリスクがありますが、転職活動にはリスクがない、せいぜい時間と労力と多少のお金がかかる程度です。

2節 転職と転職活動は全く別物 ~転職とは、転職活動とは~

前述の通り、転職と転職活動は全く別物なのですが、誤解されていて転職活動に踏み切れない人がたくさんいます。もしくは活動は始めたものの応募に躊躇している人もたくさんいます。

なぜ転職活動に踏み切れないのでしょうか? ここではそんな人のパターンとあるあるの誤解について確認してみたいと思います。

・自分にベストな転職活動の手段がわからない
・求人サイトの求人を見るだけで満足している
・応募に踏み切れない、きっかけがない
・書類選考や面接に不合格になるのが怖い
・企業研究が不十分、志望動機が思いつかない
・応募書類が書けない、書いたが自信がない
・適性検査や面接が不安

これら一つ一つの対策は改めて後で説明しますが、それより前に転職活動におけるリスクとリターンを考えてみて、まずは転職活動するべきかどうかを考えてみましょう。

3節 転職活動におけるリスクとリターンをすべて洗い出す

ここで、転職活動におけるリスクとリターンについて説明します。

リスク  時間、労力、お金
リターン 経験、知識、スキル

一般的に転職が初めての方は、自分の会社以外がどのようなものなのか、まったく想像もできません。それだけに転職活動することによって、見ず知らずの他社についてナマの情報が得られることは、価値が高いのではないでしょうか。そうした他社の情報が得られることによってはじめて転職するかどうか判断できる材料が揃うわけです。

また、転職活動をすることでスキルを身につけることができます。具体的には、通常の仕事とは別のプロジェクトを抱えて遂行する行動力、実行力と、足りない時間の中でいかに効率的に業界研究や求人情報を集める情報収集能力、自身のキャリアを棚卸しして自らを商品として営業のよう売り込むプレゼン能力、希望の条件が叶うのかどうか企業からヒアリングして真偽を見極め、最終的には自社と比較して転職する価値があるのかどうかを判断する判断力や決断力、などです。

結果的に転職しなかったとしても興味のある業界の情報が得られ、通常知り得なかった会社の内情を垣間見ることができます。ある意味おとなの社会見学ですね(笑)。そしていま足りないことを自覚できることにより。数年後改めて転職活動するときまでに何をすべきかがわかり、そのギャップを埋めるために具体的な行動を起こすことができるようになるわけです。

では、リスクの中身についても見てみましょう。先ほどは時間、労力、お金を挙げましたが、情報を得たりスキルを身につけるために時間と労力がかかることは当然のことです。お金は書籍代や交通費など、場合によってはTOEICや話し方講座の受検料、受講料でしょうか。そうした費用対効果を考えてやるべきかどうかを判断すれば良いと思います。

転職活動に関心を持ち出した人が、何に関心・興味と不安・不満を感じるかを確認すると、

関心・興味: 自身の相対的な市場価値、周りの評価、未知なる会社の働き方
不安・不満: 会社の将来性、自分のキャリア、年収

実際に転職をするかどうかを決断する手前である内定状態で、これら全ての条件を確認できます。場合によっては内定後に条件(オファー)面談を実施していただき、面接では聞きにくい働き方や給与条件について確認や交渉をすることも可能です。

このように考えれば、転職をするしないにかかわらず、転職活動はしてもいい、ないしするべきじゃないかと思えるのではないでしょうか。

4節 あなたは『なぜ』『何のために』転職するのか?

「あなたの転職理由はなんですか?」

面接の定番と言える質問ですね。具体的な面接対策は後述しますが、この転職理由というのがすべての根本となるので、一番大切にすべき事柄となります。

転職活動のキッカケは、上司に対する不満、給与が安い、毎日の通勤が大変、持ち家なのに転勤、などなどほんとうに色々なものがあると思います(様々な転職理由の具体例については後述)。キッカケがあれば、まずは現職に対する不満と、現職では得られない希望の両方をしっかりと考えます。これはたくさん出てくるのではないでしょうか。問題ありませんので、出し切ってください。

そして優先順位をつけてみて、さらにその不満や希望は『ほんとうに転職しなければ実現できないものなのかどうか』を改めて考えてみましょう。なぜならば、不満イコール転職理由ではないからです。

その理由だけが解消できた状態をイメージしたときに、他の理由が解消されなくてもほんとうに転職するのかどうか、自問自答してみましょう。転職理由はひとつだけでなく、ふたつみっつあっても問題はないのですが、ひとつがすべての解消につながる根本的な問題であることもあれば、現在の職場で努力すれば解消できることもあると思います。どうあっても転職する他ないという内容なら、それは間違いなくあなたの転職理由です。

5節 内定が獲れれば『成功』なのか?

「転職の目的は何ですか? 内定を取ることですか?」

6節 転職活動とはなにか

転職活動とは、

第一章 転職活動の隠し味 応募書類作成編

1節 応募先求人を確定する

一般に転職活動を進める第一ステップとして職務経歴を書くことから始めるパターンが多いのですが、どうしてもここで挫折してしまう人が多くいます。はっきり言って面倒だからです。

この状態から抜け出すために必要なことは、「なんのために職務経歴書を書くのか」という「目的」を明確にすることです。職務経歴書の目的は、応募したい企業の求人に応募して書類選考に合格し、面接に進むことです。なので満点を目指す必要は全くありません。

応募先求人が明確になると、単調で面倒くさい職務経歴書の作成作業についてもモチベーション高く取り組むことができるようになります。例えば、いま化粧品代理店の立場でメーカー側と販売店側の間に立って板挟みになってる人は、メーカー側に行くことで自社製品に愛着を持って、かつ利益率高く営業活動ができるように、年収アップにもつながるかもしれません。

このように、職務経歴書作りと応募先選定は並行して進めていくべきものです。ですが、例えば営業経験者が営業職を受ける場合と、事務職にキャリアチェンジする場合とではアピールする内容が違ってくるものです。その辺りのテクニックは後述します。

2節 まずはメモ書きから始める

基本的な職務経歴書の書き方については、HPを見れば詳しく載っています。

リクルートエージェントHP

ハローワークHP

ハローワーク(「職務経歴書の作り方))

ハローワーク(「職務経歴書の作り方)別冊ワークブック)

上記のような転職エージェントのサイトやハローワーク発行の資料を見れば、書き方の基本は詳しく書かれてあるのでぜひ参考にしてもらいたいのですが、ちょっと待ってください。はっきり言って始めから気合を入れて書こうとしても、これは大変な作業です。まとまった時間のある時に作ろうと構えるのではなく、スモールスタートで考えましょう。

まずは作成のためのネタ帳として、隙間時間にメモ書きしてみましょう。通勤中、トイレの中、食事中、寝る前など、常にこれまでやってきたことで職務経歴書に書けそうなネタはないか探して、思いついたことはなんでもいいので順不同に書き出しておきましょう。スマホアプリのメモ帳などが便利です。

3節 とにかく内容をしっかり書き込む

ある程度の量が溜まったら、一旦古いものから新しいものまで時系列に並べていきましょう。

所属組織や業務内容が変わるタイミングで期間を分けて、その期間毎の5w1hを意識しながら書いていきましょう。5w1hというのは英語の授業で習ったかと思いますが、
いつからいつまで(when)、
どこで(where)
誰が誰に(who)
何を(what)
どのように(how)
どうした、そしてそれは何故(why)
というものです。

これを表のように枠組みを作り、埋めていくのです。

5w2h

いつ(からいつまで)when 時間、過程軸
どこでwhere 空間、場所軸
誰が(誰に、誰と)who 人物、関係軸
なぜ(何のために)why 目的、理由軸★成果と比較
何をwhat 事象、内容軸 (使用ツールも)
どのようにhow 手段、程度軸
どれだけ(いくらで、どの程度)how much
どうした(言われた通り、考えて、改善して)

使用したツール(イラストレーターやエクセルなど)があれば(何を用いて)、それも記載しておくべきです。

ここでよく、一般的な職務経歴書の書き方には「A4サイズで1〜2枚でスッキリとまとめる」とアドバイスされているので、随分と控えめでアピール不足な内容に留まってしまう方が多くいらっしゃいますが、最初は気にせずどんどん書き込みをしてください。
5~6枚くらいなら、1枚ごとに役割を持たせることで見やすく伝えることも可能です。

3節 不要なものは削除して整える

分量が多くなっても、最後に不要なものを削ることでアピールしたい内容を際立たせることができます。ですが、せっかく苦労して書き出した内容を自分で削るのは、自分の分身を切り捨てるみたいで忍びないという人も多いと思います。そうでなくても削除する箇所が分からない方もいらっしゃると思います。その場合の解決方法としては、転職エージェントにお願いして思いっきり削ってもらえばいいのです。これがエージェントの上手い使い方です。

エージェントに、書類に書いていないことを書いてもらうことは出来ませんが、書いてあることが応募先にとって必要か不要かの判断はプロですので簡単にできます。また書類としての体裁を整えたり、誤字脱字や不適切な表現を修正したり、社内でしか通用しない専門用語や略語などに説明を付記するなど、自分では気づかない点を指摘してもらえるのは沢山の職務経歴書を見てきたプロだからこそできる技です。

内容的に必要十分であり見た目にもスッキリとして見やすい書類は、例え書かれている内容が同じであっても印象だけでポイントが高いものです。

ここまでをまとめますと、

1.応募先求人を確定する
2.メモ書きする
3.時系列でとにかく量を書き
4.不要なものは削除してレイアウトを整える

これで完成となります。

5節 作成する職務経歴書は1つか、複数か?

応募する求人毎に職務経歴書を変えて、その求人専用の書類で応募したいと言われる方もいらっしゃいます。ですが、転職活動におけるほとんどのケースでは、応募する求人ごとに書類を分けても効果がないことが多いです。なぜなら営業職の場合は営業職、人事職の場合は人事職のように同じ職種に応募するケースが多く、経験から得られるスキルは経験職種ごとに特徴があるため、アピールする経験スキルも同じものになるため差別化できないためです。それに職務経歴書を変える以上に効果的な方法は、例えば営業として三菱電機とパナソニックに応募する場合、それぞれに対して「志望動機書」を作成し提出することです。敢えて職務経歴書とは別で書類を用意することで「特別感」が出せて、また殆どの応募者がそこまでしては出さない書類だからです。ちなみに面接直後に面接のお礼状を書くことをお勧めするケースがありますが、やはり「特別感」を演出することになり応募先に意欲の高さがしっかりと伝わり効果的ですよ。

※このあたりは別途面接対策として「応募先への意欲の伝え方7選」で詳しく説明させていただきます。

では作成する職務経歴書は1つか、複数か? という問いへの回答はどうなるかというと、同一職種へのキャリアアップの場合は1つ、異職種へのキャリアチェンジの場合は職種ごとに複数、というのがそれになると思います。例えば顧客訪問で外勤ばかりしてきた営業経験者が事務職を受けようとする場合、活かせる経験が営業経験そのものでは通用せず、業務で経験がないならば学生時代の経験などであっても、なんらかのエクセルやパワーポイントなどでの資料・書類作成経験をアピールする必要があると思います。それはまるで、海外旅行に行ったときに現地の人に日本語のまま意思疎通をしようとするのに似ています。現地でうまく相手とコミュニケーションをとろうとすると、相手に理解できるように例えば米国の場合は英語に翻訳して相手に伝える必要があるためです。さらに公用語の異なる国々を旅行しようと思うと、それぞれの言語へ翻訳する必要性があります。そのために必要なことが、「職種」という表面的な業務内容から、その業務を通じて身に着けた「スキル」へとドリルダウン(掘り下げる)していく必要があります。

6節 活かせる経験としての「職種」と「スキル」の違い

同じ職種に応募するキャリアップ転職であれば気にする必要はないのですが、異なる職種に応募するキャリアチェンジ転職の場合、活かせる経験としての「職種」と「スキル」の違いを理解することは重要です。例えば営業経験者が一般事務職に応募する場合は、

・・・

7節 【営業職】と【営業職以外】で身につく主なスキル

前述のように職務経歴書は、経験職種や応募先職種によってアピールすることになる内容が異なります。ここでは【営業職】と【事務職】、【技術職】に分けてそれぞれの特徴を説明します。

ちなみに、さらに詳しくは前述のリクルートエージェントのHPでは技術系(IT通信・電気機械)、営業系(営業・販売サービス)、事務系(オフィスワーク・企画事務)、専門領域その他(メディカル・金融・第二新卒)などそれぞれについて説明があるのでぜひそちらも参考にして下さい。

【営業職】 →対人能力中心

営業職に求められるスキルは、主に『対顧客で発揮されるスキル』となります。

1.傾聴力(聞く力)と交渉力(話す力)
2.課題発見・課題解決力(トラブル対応力)
3.ストレス耐性

【営業職以外】(【事務職】・【技術職】) →業務遂行・事務処理能力中心

事務職・技術職に求められるスキルは、主に『対社内で発揮できるスキル』となります。

事務職と技術職を分けるのは、その業務に沿った専門スキルで明確に区別されます。

1.業務遂行能力
2.社内調整力
3.(業務に沿った)専門スキル(法律・経営・理工系)

上記のように営業職・事務職・技術職と、職種によって主に身につくスキルが異なります。ただし一般事務職や技術サポート職などはこうしたスキルの初歩しか身につかず、事務専門職や技術専門職として責任と権限があって初めて身につくものとなります。

また例外的に営業職以外であっても『対顧客で発揮されるスキル』が身に付けられることがあります。具体的には、購買職ではサプライヤー(供給業者)との価格交渉が、品質保証職では製品ユーザーからのクレーム対応が業務であり、それによって営業職寄りの対人能力が身に着けられます。

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